LEAN UX の読書感想

LEAN UXの読書感想
LEAN UX

こんにちは、むろです。

今日は mockmock.dev さんに参加して、LEAN UXを読み直したので、それの感想を書きます。

どういう人が読むといいのか

  • UXデザインをチームで構築していくのが難しいと思っているデザイナー
  • UXデザイナーがいるチームのPM、PO、エンジニア

UXデザインがまったく別物として扱われていると感じることがありました。 また、小手先の改善のみにとどまってしまい、お化粧直しで完結してしまっているケースを目にすることもあり> ました。 本来は企業戦略の一貫として取り入れ、文字通りユーザのエクスペリエンス全般を設計する企業の中核を担う活動として認められるべきなのです。

に大きく共感することができるデザイナーの方にとってはとても良い本だと思います。

その他、受託制作の会社にいるデザイナーの方にもLEAN UXは活用できるんじゃないかなと思います。

UXデザインについて書かれているわけではなく、大半が「UXデザイナーがLeanなチームでどう働いたらいいのか」について書かれているので、Lean、アジャイルについてすでに理解がある方には必要ないかもしれません。

LEAN UX概要と感想

第一部

  • LEAN UXの概要とその基本原則の解説
  • UXデザインのプロセスの進化が重要な理由や、LEAN UXとは何かについての説明。

ほぼリーンについての説明になので、リーンは任せろ!と思っている方は読み飛ばしても大丈夫だと思います。

第二部

  • プロセスについて
  • 各ステップの具体的な手順とその重要性についての詳細。
  • スタイルガイドの作成・メンテナンスについて。ライブスタイルガイドについて(むずかしい)。

スタイルガイドはデザイナーだけのものではなく、チームで作り上げていくもの

UIデザインでマークアップもやっている私にはとてもためになる部分でした。 リーンな現場では優先度を落とされてしまいがちなスタイルガイドの重要性が書いてあって、ありがたいです。 ライブスタイルガイドは自分で実際やっていて大きな地獄を感じるところなので、読んでいて力をもらえます…

  • MVP、プロトタイプの作成方法について

ほぼリーンのMVP、プロトタイプの説明です。

  • フィードバックとリサーチ リーンの核であるユーザーリサーチの手法について説明されています。

ここもほぼリーンについての説明になっています。

その他にケーススタディも書かれていてありがたいです(先人の実体験ありがたい〜)

第三部

  • LEAN UXを具体的に取り入れる方法の解説
  • LEAN UXの役割、考えを定着させるために組織や個人に求められる変革について

大きな教訓の一つはデザイナーが創造的であるためには時間が必要だということでした。 2習慣のサイクルで並行的に開発とデザインー行うとき、創造的であるための時間を生み出す機会はほとんど得られません。

スクラムプロセスへのメンバー全員の参加が不十分だったためでした。多くのスラムのミーティング内容はUXデザイナーにあまり価値を提供しないものなのです。

リーンの話しから、アジャイルで開発していく上でどうしたらいいのかが書かれています。 UXというよりほぼアジャイルの話しになるので、俺はアジャイルだ!という方は読み飛ばしても大丈夫だと思います。

私の仕事が、アイディアを完成させることではなく、コンセプトを提示することであるのなら、自分がつくるすべてのアイディアが中途半端な感じがする。 最初から「銅メダル」を目指しているみたいだ。自分がつくるものは何も完了しない。私は銅メダルを目指す仕事しかしていない。意図的に!中途半端なデザインに、プライドや責任感を感じられるだろうか?

開発スプリントにデザインの構築期間をどう乗せていくのかというのは大きな課題だと感じているんですが、 MVPを意識し作って行くことに注力したらいいと教えてくれています。

課題解決に価値を置く、中間成果物を高く評価する、という思想(個人だけでなくチーム全体で)が構築できていれば、(上記の引用のような)日々湧き上がるつらい葛藤が解決できます。という事が書かれていたりして、とてもありがたいです。

読んでみてどうだったか

チームでUXをデザインしていかなきゃ!という時の「心の盾」になってくれそうな本だなと思いました。

LEAN UXの核心はマインドセットであるということです。 マインドセットの変化は決して簡単なことではありませんが、本書はそのお役に立てる一冊になっていると自負しています。

変化する(してもらうの)のむずかしいな〜という時にまた読みます。